1on1をやっているだけでは、意味がない

ここ数年、
**「1on1ミーティング」**を導入する企業が増えています。
上司と部下が1対1で対話する。
メンバーとのコミュニケーションを深める。
部下の悩みや課題を把握する。
その目的は、とても重要です。
しかし、実際に行われている1on1を見てみると、
「今月の業務はどうですか?」
「進捗は順調ですか?」
「何か困っていることはありますか?」
「次の仕事はどうしますか?」
このような確認で終わっているケースも少なくありません。
それは、
1on1という名前のついた業務進捗確認面談
になっている可能性があります。
もちろん、業務の進捗確認も必要です。
しかし、本来の1on1は、それだけではありません。
・今後どんなキャリアを描きたいのか。
・仕事を通じて何を実現したいのか。
・今、どんなことに悩んでいるのか。
・仕事をする上で、何が障害になっているのか。
・本人はどのように成長したいのか。
・今の仕事にどんなやりがいを感じているのか。
こうした、普段の業務報告では出てこない話を引き出していく。
それが1on1の大きな役割です。
しかし、ここで大きな問題があります。
上司に対話のスキルがなければ、部下の本音を引き出すことはできません。
「何か悩みはありますか?」
と聞いて、
「特にありません。」
と答えられた。
そこで終わってしまう。
これでは、ただ確認しただけです。
本当に重要なのは、
「なぜ、そう思っているのか?」
「具体的には、どんな場面でそう感じるのか?」
「もし何も制約がなかったら、どうしたいのか?」
「あなた自身は、どう考えているのか?」
と、相手の言葉の奥にある考えや感情を引き出していくことです。
つまり、1on1で重要なのは、
質問力です。
質問とは、単に質問をたくさんすればいいということではありません。
相手の話を聴き、
言葉の背景を理解し、
相手自身もまだ言語化できていない思いや課題に近づいていく。
そのための質問です。
1on1は、
「何かありますか?」と聞いて、答えを待つ時間ではありません。
上司が一方的に話す時間でもありません。
部下を評価する時間でもありません。
相手の内側にある考えや悩みを、対話によって引き出す時間です。
だからこそ、1on1を導入するだけでは不十分です。
1on1を行う上司自身が、
聴く力
質問する力
引き出す力
対話する力
を身につけなければなりません。
1on1の質は、
「実施回数」では決まりません。
「どれだけ深い対話ができたか」
で決まります。
あなたの会社の1on1は、
業務進捗の確認で終わっていませんか?
それとも、
メンバーのキャリア、
目標、
悩み、
課題、
本音に向き合う時間になっていますか?
確認だけの1on1では、何も変わりません。
相手の内側にあるものを引き出してこそ、
1on1は人材育成の場になり、
信頼関係をつくる場になり、
組織を変える対話になります。










