企業理念の実践に向け、全階層に広がる人財育成体制づくりへ

ソフトウェア業 アクモス株式会社様

理事 人財開発室室長 新井守様
人財開発室 教育部課長 黒澤勝様

自社の企業理念を全階層に浸透させ、具現化させるための独自の人財育成体制の誕生

導入のきっかけからお話を伺います。

新井
当社の中期経営計画においては、事業戦略と人財戦略を融合し、戦略の確実な遂行と持続的な成長を実現するとしております。昨今、日本では少子化が進んでいることもあり、優秀な人材の確保から育成は「待ったなし」の重要課題となっています。

また、当社では企業理念体系として、社是、企業理念に続き、社員が持つべき考え方・価値観・行動規範としての「アクモスフィロソフィー」を定めています。そこには「経営の原則」、「人間力を磨く」、「行動の指針」が明文化されていますが、とくに「人間力を磨く」ということについて、社内により浸透させ、会社と社員が一緒になって成長できるよう、また、全社員のベクトルが同じ方向を向くよう、幹部から一般社員まで全階層に向けての教育が必要であるとの考えに至りました。

御社は人材を「人財」と表記しています。ここからも「人を大事に育てていく」という強い意志が伝わってきます。

新井
会社の未来を見据え、やっぱり人材の採用と育成にもっともっと力を入れていかなくてはならないという思いからです。

人材育成研修を扱う会社はたくさんあります。その中でSDLを利用してみようと思われたのはなぜですか。

新井
当社担当の木下さんがコンサルティング会社を経営されていた頃、当社の執行役員とお付き合いがあり、そのご縁で当時の総務人事部に紹介があったと聞いています。

黒澤
最初は、当時取り入れようとしていた心理的安全性をテーマに、課長職を対象にした「心理的安全性に関する研修」を企画・実施してもらったことが始まりです。

そこから現在進行中の「人間力を磨く」という全階層共通のテーマになったのですか。

新井
アクモスフィロソフィーが正式に発表されたのは3年ほど前です。その名の通り「哲学」ですから、浸透させるのはなかなか難しいものがありました。それぞれの階層に合わせ、意識と行動に具体的に落とし込み切れていませんでした。

「人間力を磨く」と言われてもなかなかピンとは来ないと思いますが、噛み砕くと、①人間として何が正しいかで判断する、②自分事とする、③聴く力をつける、④感謝の気持ちを持つ、⑤あきらめない心を持つ、⑥認め合い・高め合う、の6つです。

研修ではこの6つをより具体的に、階層に合わせた内容で浸透させていきます。今年度は、「自分事にする」をテーマにやってもらっています。

階層によって具体的にイメージすることは変わってくるように思います。

新井
役割の中で、自分が働きかけることも変わってきますからね。

黒澤
階層別研修は以前から実施していました。しかし、大手研修会社の画一的なプログラムでは効果が薄いと感じていました。
一方、SDLは打ち合わせを繰り返す中で課題を浮き彫りにし、当社の要望を深く理解して、オーダーメイドで小回りのきく研修内容を提案してくれました。「人間力」という哲学的なテーマに対しても、われわれと二人三脚で研修内容を作り上げてくれています。

「今まで考えられなかった、より高い視座を意識できるようになった」研修参加者の声に変革の兆しを感じる

具体的な研修内容を教えてください。

黒澤
基本的には「人間力とは」を軸に、各階層の社員一人ひとりが目標管理を作り、それを将来に向けてブラッシュアップしていくような研修にしています。

次長・部長クラスは経営マインドの醸成やリーダーシップの強化に加え、部下の評価や育成について、課長クラスも同様に部下育成、そしてフォロワーシップの向上をテーマにしています。
一般職についてはこれからの実施となりますが、自分事化を重点に行ってもらう予定です。

新井
一般職、とくにまだ経験の浅い人には、抽象的な企業哲学を具体的な行動として自分事化するのは容易いことではないでしょう。

それを解決するポイントになるのは、「視座」だと思います。今自分がいるステージを、上の階層にいる上司や先輩の視点から見てみる。上司や先輩がどんな仕事をしているかを理解し、その上で自分に求められている役割を理解して行動する。それぞれの階層が一つ上の階層からの視座を持って、自分の役割を果たす、それが「成長」の根幹になるのではないでしょうか。
上のステージを見ることができないと、結果として未来は描けないと思います。

われわれが磨こうとしている「人間力」は未知数です。そのため、それが連れてくる未来もまた未知数です。

当社の社是は「挑戦する心」~挑戦を心の糧に、失敗を技術の種に~と定めております。この挑戦には、一つ上の「視座」が欠かせません。

すでに決まったゴールを思い描くのではなく、自分たちの在り方を決め、挑戦し続けることで、ゴールは後からついてくるというわけですね。なんともワクワクします。

このようにワクワクする会社となると、採用の部分でも違ってくるのではないかと感じます。御社に入ってチャレンジしたいと胸を踊らせる学生も増えるのではないでしょうか。

さて、実際にSDLの研修を導入し、こんな成果が見えてきた、こんな声が聞こえてきたということもあろうかと思いますが、いかがですか。

黒澤
課長・主任職からは「今まで考えられなかった、より高い視座を意識できるようになった」、「高い視座を意識してアウトプットしていきたい」という意見が多く寄せられています。
また、「これまで自分事として考えていなかったが、そうしたことも意識できるようになった」という声もありました。

研修では、期初に立てた自身の目標設定を利用し「SMART(スマート)の法則」で具体的に学んでもらいます。それによって、自分事として意識できるようになり、細かいところまで行動をイメージできるようになったので、来期に活かしていきたいという意見も多くいただいています。

「SMARTの法則」とは、効果的な目標設定のためのフレームワークで、Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能)、Relevant(関連性がある)、Time-bound(期限が明確)の5つの要素の頭文字を取ったものですね。人は計画を立てて安心してしまうところがあります。しかし、御社は計画を実践し、結果を産むまでをしっかり追求しています。

新井
立てた計画を無駄にしないためにどうするか、こそが重要だと考えます。

そのために、それぞれの組織で立てた計画に対して、今どうなっているのか、社員それぞれはその計画に沿った形で目標が立てられているのか、それをスマート方式で検証していきます。
このスマート方式を取り入れたことで、「今までより自分の立ち位置や役割が見えてきた」というアンケート結果も出ており、意識変革の兆しが見えています。

「参加して良かった」と思える価値ある時間を提供する
そこに研修の提供者・参加者双方の嬉しさも、感謝もある

人財育成研修について、これからの展望やSDLに期待したいことなどを聞かせてください。

新井
「挑戦する心」を社是とする当社にとって、人間力を高める研修は社員が未来を創っていく原動力になります。この取り組みを採用活動にもつなげ、これまで分断されがちだった採用と教育を連携させ、会社全体の成長を加速させる車の「両輪」として機能させていきます。

SDLには、今後も共にブラッシュアップしていく「二人三脚」の関係を望んでいます。

最後に、これから社員研修を導入してみたいという企業に向けて、「先輩」としてアドバイスはありますか。

新井
そうですね。SDLのようなパートナーと協力し、カスタマイズ性を活かした独自の研修を企画することをお奨めします。他社の模倣から始まっても、それで終わることなく、自社の目的に合わせてアレンジし、「自分たちのもの」にすることが強い結果につながると思います。

研修は「仕方なく行かされるもの」になりがちです。それでは参加する方も参加させる方も不幸です。
参加者一人ひとりが自分に活かせる何かを手にでき、「参加して良かった」と思える価値ある時間を提供する。そこに双方の嬉しさも、感謝もあると思います。

また、そうした機会を創ることが、私たち教育部門に携わる者の使命です。
やはり、未来に向かって一人ひとりを大事に考えていきたいので、研修に参加する1日を実りあるものにさせたいと思います。もちろん会社のためではありますが、社員の皆さんにとって、「ああ、いい1日を過ごした」と思ってもらいたい。

黒澤
「参加して良かった」、「ためになった」という言葉がいっぱいになると、とても嬉しいです。

セミナーを作っていくお二人にとっても、やりがいのあるセミナーがこれからどんどん生まれていくと素晴らしいですね。今日は本当にありがとうございました。